高品質なものほど、甘味・旨味が強く、苦渋味が少なく、香りが高く、茶葉の色味が濃くなります。また入れたときのお茶の色味=水色(すいしょく)が薄くなり、透明感が増します。
玉露とは?
玉露は碾茶などと同じく、新芽の育成期間中に覆いをかぶせ、日光を遮って育てたお茶です。日光を遮ることで、甘味や旨味の成分が苦渋味へ変化することが抑制され、深くまろやかな甘味・旨味と、豊かで奥行きのある香りが生まれます。品質が高い玉露は、強い甘味と旨味が醸し出す、海苔の香りに似た独特の「覆い香」があります。
品質の違い
深く、濃く、奥行きがあり、まろやかさが舌の上に広がる。精緻で優雅な味わい。
薄く、苦渋味に負ける。深み、広がり、奥行きがない。
非常に強い。とろみのあるコクを持ち、まろやかで舌に絡むよう。余韻が深く、長く残る。
薄い。入れる際の湯温が高いと苦渋味に負ける。
苦味、渋味が非常に少なくなり、甘味と旨味の間に程よく、わずかに感じる。嫌みがなく、上品。
高温で入れると明らかに苦渋味を感じる。苦味に若干の鋭さがあり、渋味が加わると、よりキツい印象となる。
海苔の様な独特の覆い香を持つ。重厚感があるが柔らかく、華やかさを感じる。熟成香を持つものも。
単純で粗く、深みや広がりに欠ける。複雑さがなく、表面的。
表面に艶があり、暗さの少ない濃緑色。茶葉の中心が少し太く、両端に向かって細くなる形状。
艶がなく、かさついている。丸く固いものよりも、平たく柔らかい茶葉がある。茶殻に赤み、黄色みがあり、葉脈が目立つ。
赤みや黄色みの少ない、透き通った薄緑、もしくは透明に近くなる。
薄い緑色に、やや赤みもしくは黄色みが入る。濁りにくすみや曇りがでる。
淹れ方
お茶は入れる湯温が低いほど、甘味がでやすく、高いほど苦渋味が強くなります。玉露の魅力はやはり、深い甘味と旨味。低温でじっくりといれることで、その特徴を引き立たすことができます。エスプレッソのような濃厚さを、少量楽しむお茶ですので、小さめの急須や湯呑みがおすすめです。
おすすめの淹れ方
冷茶で楽しむ