フローリングや、カーペットが敷いてあるお部屋が多くなった現代ですが、
ケコは畳や、襖、障子がある和室にいるとどこか落ち着きます。
畳の部屋から庭を眺めたり、縁側に座ってお茶を飲んだり、
おばあちゃんのお家に来たみたいな懐かしさがなんとも言えません。
本店にあるお座敷からは、中庭を眺めることができます。
とは言っても、普段はなかなかご覧いただけない空間。
少しだけ、中庭についてご紹介したいと思います。
中庭の左手にある灯籠は濡れ鷺灯籠といい、霧雨の中に立つ鷺のイメージが伝わります。
また、横にある、細長い石が宇治川に浮かぶ船をイメージしています。
離れの壁には、『夢』とかいたものが。
宇治橋の古材で作られており、宇治橋を望む宇治川の風景を連想させる作りに。
中庭にある蹲(つくばい)は水琴窟(すいきんくつ)になっており、
地中に埋めた甕に水滴音を響かせることで、水の音が反響し音を奏で
気持ちを落ち着かせてくれます。
お庭が見える縁側は今では珍しいものではないでしょうか。
ゆったりと時間が流れていく、こういう情景を大切にしていきたいと思います。
(※現在、本店の母屋改修工事中でございます。ご了承くださいませ。)