お茶は海苔や鰹節の様な乾物のイメージがあるため、品質が変化、低下しづらいと思われがちですが、実は非常に繊細で、急激に品質が変わります。お茶を上手に保存し、おいしく頂くコツをご紹介します。
お茶は「酸素、湿度、温度(高温)、光、香り(移り香)」に影響を受け、風味が落ちたり、変色をしますので、これらを避けることが保存のポイントです。

お茶が傷む要因

酸素 茶葉が空気に触れると酸化し、味が低下します。また、水色(すいしょく)も暗い色になり、鮮やかな色味が損なわれます。
湿度 茶葉が空気に触れると湿気る(しける)ため、味や香りの劣化が進んでしまいます。
温度 高温下では茶葉が酸化するため、色沢(しきたく)や水色の褐変(かっぺん)が進み、劣化してしまいます。
お茶は光に弱いです。光に茶葉をさらすと品質劣化の原因になります。

上手に保存するには

できるだけ少量で購入し、開封後は夏場で2週間、冬場で1ヶ月ほどで使い切るのが目安です。開封後は、缶やジプロックなどで密封し、冷暗所で保管します。
※開封後、冷蔵庫や冷凍庫での保管は、湿気や臭いを吸収しやすくなるので避けましょう。

未開封の場合は、冷蔵庫か冷凍庫で保存します。ただし、お茶が冷たい状態で開封すると温度差で表面に結露が発生し、それを吸収するため、必ず開封する前に常温に戻してから開封しましょう。また未開封であっても、常温⇔冷蔵/冷凍を繰り返すと変質してしまいます。

お茶の賞味期限

全ての商品の賞味期限は、未開封の場合に限ります。賞味期限はおいしくお召上がり頂ける目安の期間ですので、過ぎてもただちに腐ったり、飲めなくなるわけではありませんが、風味や見た目が悪くなる場合がありますので、できるだけ期限内でのお召しがりをおすすめします。夏場や梅雨時期などは特に変質しやすい環境ですので、未開封の場合でも保存状況によっては、期限前でも品質が低下する場合があります。また開封後は夏場で2週間、冬場で1か月以内を目安に、使い切って下さい。

お茶が古くなった時は

フライパンなどでじっくりと炒ると、自家製ほうじ茶が作れます。焦げないようにごく弱火で、動かしながら炒って下さい。全体的にきつね色になれば完成です。煙がでますので、必ず換気をしてください。

茶殻の活用

茶殻の活用のひとつとして、乾燥させた茶殻を畳の上に撒き、穂先のやわらかい箒(ほうき)で掃く方法が有効的です。茶殻が畳の目の細かい埃ホコリやチリを吸収し、お茶の消臭効果も期待できます。

また、お茶のカテキンには脱臭効果もあり、靴箱や玄関での脱臭にも役立ちます。