みなさま、こんにちは☺️オンラインスタッフのケコです。
お茶を淹れるとき。
私たちはつい、目の前の湯気や香りに意識を向けます。
その一杯の向こうには、長い時間をかけて茶葉を育てている人たちがいます。
春が来る前の、まだ寒さの残る茶畑。
静かな朝の空気の中で、茶の木は、ゆっくりと春の準備を始めています。
雨の量。
気温。
朝晩の冷え込み。
ほんの少しの違いが、今年のお茶の表情を変えていきます。
茶農家さんは、毎年まったく違う自然と向き合いながら、その年の新芽を育てています。
芽が伸びすぎていないか。
霜の影響はないか。
雨は足りているか。
毎日同じように見える茶畑の中で、ほんのわずかな変化を見続けている。
その積み重ねの先に、ようやく今年のお茶が生まれます。
今年も、決して簡単な気候ではありませんでした。
強い暑さ。
雨の少ない冬。
茶の木にとっても、厳しい季節だったと思います。
それでも春になると、茶畑には、やわらかな新芽が揃い始めます。
朝露をまとった若葉が、光を受けて揺れている。
その景色には、毎年、息を飲む瞬間があります。
香りをどう残すか。
火をどこまで入れるか。
今年の茶葉が持っている魅力を、一番美しく感じてもらえるか。
強く作り変えるのではなく、茶葉が本来持っている味わいを、きちんと残す。
そのために、何度も茶葉と向き合いながら、仕上げを重ねて。
365日労をかけて育てる人。
仕上げる人。
淹れる人。
そして一杯へ。
口に含んだ瞬間、
その年の空気や、茶畑の景色まで、どこか一緒に届くような気がすることがあります。
湯気の向こうに立ちのぼる香り。
一杯の中に言葉にならない季節。
その一杯を通して、茶畑の空気まで感じていただけたら嬉しいです。
