茶を届ける人たちの話 Vol.3
みなさま、こんにちは☺️オンラインスタッフのケコです。
一杯のお茶には、その人の生き方みたいなものが、少し滲むのかもしれない、と。
お茶を飲んでいると、ときどき思うことがあります。
今回も、お茶を育てる茶農家さんに、お話を伺いました。
茶畑のこと。
お茶と向き合う時間。
そして、この先のお茶の未来について。
静かに、けれどどこか芯のある言葉。
「自分にとって、お茶とはどんな存在ですか?」
そうお聞きすると、
少し照れたように笑いながら、こんなふうに話してくださいました。
「自分らしく生きる方法、ですかね。」
お茶があったから、今の自分がある。
「まあ、それに賭けようかな、みたいな感じです。」
とても静かな言葉でしたが、その中に、長い時間お茶と向き合ってきた重みを感じました。
続いて、
中村藤吉本店と一緒に仕事をしていて感じることをお聞きしました。
「このお茶って、そういうところで売れてるんやっていうのを、初めて知ったんです。」
茶葉を育て、加工する。
そこまでは見えていても、
その先で、誰が、どんなふうに飲んでいるのか。
そこまで知る機会は、やはり意外と少ないそうです。
「その先を知れて、よかったなって思いました。」
その言葉が、とても印象的でした。
お茶は、作った瞬間に終わるものではなく、誰かの手に渡り、淹れられ、飲まれていく。
「だから、私たち生産者のその先を意識するようになりました。」
その変化は、きっとお茶の味にも、少しずつ現れていくのかもしれません。
「お茶を作るとき、自分の中で大切にしていることはありますか?」
そうお聞きすると、少し考えながら、こんなふうに話してくださいました。
「お茶って、不思議なんですよ。」
諦めた瞬間から、悪くなる。
けれど、最後まで諦めずに向き合っていると、
思っていた以上に、ちゃんと返ってくることがある。
「なんとかしたろうって思って、最後までやるんです。」
新芽の状態。
天気。
気温。
自然相手だからこそ、
思い通りにならないことも多い。
それでも、最後まで手を止めない。
「何事も、最後まで諦めんとやろうかなと思ってます。」
その言葉には、茶畑で積み重ねられてきた時間が、そのまま滲んでいるようでした。
さらに、
日々どんなことを意識しているのかも伺いました。
「お茶のことを忘れることはないですね。」
365日。
24時間。
テレビを見ていても、
他の作物を見ていても、
「これ、お茶でやったらどうなるんやろうって考えてます。」
どこかにヒントがあるかもしれない。
そんなふうに、日常の景色の中から、お茶を見続けているそうです。
最後に、
10年後、20年後のお茶の未来についても伺いました。
「結構、ネガティブなんですけど。」
そう前置きしながら、静かに話してくださいました。
これから先、体力的な理由で、お茶づくりを続けられなくなる人も増えていく。
「家族経営やから、継ぐのも簡単じゃないんです。」
その言葉には、いま茶畑が抱えている現実が、静かに滲んでいました。
けれど同時に、その現実を知っているからこそ、
今日もまた、茶畑へ向かう人がいる。
「なんとかしたろう。」
その言葉の積み重ねが、
今年のお茶を、また育てています。

