おいしい、は誰が決めるのでしょう。

皆さま、こんにちは☺️オンラインスタッフのケコです。

「このお茶、おいしいですね。」
お店でも、オンラインストアでも、とても嬉しい言葉をいただくことがあります。
一方で、こんなお声をいただくこともあります。
「もう少し渋みがある方が好きです。」
「私はもっと甘みを感じるお茶が好きです。」
どちらも、間違いではありませんし、どちらも大切な感想です。

「おいしい」という言葉について考えることがあります。
お茶を仕上げるとき、香りや旨味、渋みのバランスを何度も確かめます。

今年の茶葉はどんな個性を持っているのか。
どのくらい火入れをすると、そのお茶らしさが引き立つのか。
茶師をはじめ、多くの人が、一杯のおいしさを目指して向き合っています。

でも、その一杯を飲むのは、一人ひとり違う人。
朝、目覚めたばかりの一杯。
仕事の合間にほっとひと息つく一杯。
誰かと囲む食卓で飲む一杯。
静かな夜、自分だけの時間に味わう一杯。
同じお茶でも、その日の気分や時間、季節によって感じる味わいは少しずつ変わります。

以前は「少し苦いな」と思っていたお茶が、
ある日突然「この渋みが心地いい」と感じることもあります。
反対に、甘みが印象的だったお茶が、今日は少し軽やかに感じられることもあります。

お茶は変わっていなくても、自分が変わっているのかもしれません。
だから、「おいしい」は固定された答えではないと思っています。
その日の自分が、「おいしい」と感じられること。
それも、お茶の魅力の一つです。

もちろん、おいしいお茶をお届けするための努力は惜しみません。
茶葉を見極め、火入れを工夫し、そのお茶らしい味わいを引き出す。
その積み重ねがあってこそ、一杯のお茶になります。

でも、その一杯が本当に「おいしい」と完成するのは、飲んでくださる方がいてこそ。
私はそう思っています。

中村藤吉本店には、煎茶、玉露、ほうじ茶、玄米茶、抹茶…。
さまざまなお茶があります。

それは、「どれが一番おいしいか」を決めるためではありません。
「今日は、どんなお茶が飲みたいだろう。」
そんな気持ちに寄り添えるように、それぞれのお茶をご用意しています。

今日は爽やかな煎茶。
ゆっくり過ごしたい日は玉露。
香ばしい香りに癒やされたい日はほうじ茶。
食事に寄り添う中村茶。
その日の気分に合わせて選ぶことも、日本茶を楽しむ醍醐味です。

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