茶を届ける人たちの話 Vol.2

みなさま、こんにちは☺️オンラインスタッフのケコです。

お茶を飲んでいると、ときどき思うことがあります。
この一杯は、誰かの「好き」や「譲れないもの」の先にあるのかもしれない、と。
今回も、宇治でお茶を育てる茶農家さんに、お話を伺いました。

茶畑のこと。
お茶を作る理由。
そして、これから先のお茶の未来について。

静かに、けれど熱を持って話してくださった言葉が、とても印象に残っています。
「自分にとって、お茶とはどんな存在ですか?」
そうお聞きすると、少し考えながら、こんなふうに話してくださいました。

「宇治のお茶って、やっぱり他と違うなって思ったんです。」
歴史。
品質。
積み重ねられてきた技術。
「京都の宇治っていう、すごい価値あるものを、自分たちは作ってるんやなって。」
そのことに気づいてから、お茶づくりへの向き合い方が変わった、とおっしゃっていました。

続いて、
中村藤吉本店と一緒に仕事をしていて感じることをお聞きしました。

「フィードバックをもらえるのが、すごくありがたいんです。」
自分が作ったお茶が、どんなふうに飲まれて、どう感じてもらえたのか。
そこまで知れる機会は、実は多くないそうです。

「その先まで教えてもらえるんです。」
お客様がどんなふうに感じたのか。
どんなお茶を求めていたのか。
その声が、また次のお茶づくりへ繋がっていく。

「一緒にものづくりができてる感じがするんです。」
その言葉が、とても印象的でした。

「お茶を作るとき、自分の中で大切にしている基準はありますか?」
そうお聞きすると、こんなふうに答えてくださいました。

「まず、自分が飲みたいお茶を作りたいんです。」
自分が美味しいと思えること。
自分が納得できること。
「自分が飲みたくないお茶は、人にも薦められへん。」
その言葉には、とてもまっすぐな説得力がありました。
料理をするときも、美味しいものを作りたいと思う。
だから、素材を選び、工夫を重ねる。

「努力が、苦労じゃないんです。」

その言葉も、静かに残っています。
まず自分が飲む。
そして家族に飲んでもらう。
そのあとに、お客様へ。

「まず、自分の周りの人に、美味しいって思ってもらえるお茶を作りたい。」

そう話してくださいました。

さらに、茶畑での日々についてもお聞きしました。

「仕事しに行く、って感覚があんまりないんです。」

畑へ行く。
というより、

「観察しに行ってる感じ。」

茶葉の色。
葉の開き方。
土の状態。

毎日少しずつ違う景色を、見続けている。

「基本的に、一人でできることは全部自分でやりたいんです。」

肥料を撒くことも。
畑を見ることも。
自分の手でやりたい。
けれど同時に、一人ではできないこともある。

収穫の時期。
忙しい季節。

そこには、家族の存在が欠かせないそうです。
「だから、ありがとうはちゃんと言うようにしてます。」
その言葉が、とてもあたたかく残っています。

最後に、10年後、20年後のお茶の世界についても伺いました。

「今は、世界的な抹茶ブームですよね。」
けれど、その熱は、いつか落ち着く時が来るかもしれない。
「その時に、“抹茶ってこんなもんか”ってなってほしくないんです。」

その言葉には、とても強い想いが込められていました。

だからこそ、ただ流行として終わらせるのではなく。
「お茶って、楽しい。」
その感覚を、もっと伝えていきたい、と。

自分で作るのも楽しい。
淹れるのも楽しい。
誰かと飲むのも楽しい。

「全部、楽しいで終わりたいんです。」

その言葉を聞いたとき、お茶の未来には、まだまだたくさんの景色があるのかもしれないと思いました。
湯気の向こうに立ちのぼる香り。

その一杯の中には、誰かが積み重ねてきた時間と、お茶を楽しみ続けたいという想いが、静かに残っています。
お茶を口に含んだとき、その向こうにいる人たちの景色まで、少し感じていただけたら嬉しいです。

Back to blog