誰かに贈る理由

みなさま、こんにちは☺️オンラインスタッフのケコです。

誰かに何かを贈るとき。
その理由を、きちんと言葉にすることは、意外と少ないのかもしれません。

「お世話になっているから。」
「季節のご挨拶として。」

もちろん、そう言葉にすることもできるのだけれど。
本当の気持ちは、もう少し曖昧で、やわらかなもののように感じます。
ふと相手のことを思い出したとき。

忙しそうにしていたな、とか。
最近、少し疲れているように見えたな、とか。
そんな小さな記憶が、「何か贈りたいな」という気持ちになることがあります。
贈りものというと、特別なものを思い浮かべることもありますが、お茶は、どこか少し違う存在のように感じます。

華やかに驚かせるわけではなく。
強く印象を残そうとするわけでもない。
ふとしたタイミングで淹れられて、湯気と一緒に、静かに時間に寄り添っていく。
その距離感が、お茶の魅力なのかもしれません。

受け取った方が、好きなときに。
好きな温度で。
好きな器で楽しめる。
その自由さもまた、お茶を贈る心地よさのひとつだと思っています。

箱を開ける瞬間。
封を切ったときに広がる香り。

急須にお湯を注いで、茶葉がゆっくりひらいていく時間。
贈られたものそのものだけではなく、そのあとに流れる時間まで、
そっと手渡しているような感覚があります。
嗜好品であるお茶は、「飲んでください」と強く迫るものではありません。

だからこそ、受け取った人の日常の中へ、自然に入り込んでいくことがあります。
たとえば、少し疲れて帰った夜。
あるいは、慌ただしい朝の合間。
ふと淹れた一杯に、気持ちが少しだけほどける瞬間がある。

もし、その時間が、贈った相手の日常の中に生まれていたなら。
きっとそれだけで、十分なのかもしれません。

贈る理由を、うまく言葉にできなくても。

「元気かな。」
「少し休めていますように。」

そんな気持ちは、案外、お茶の方が静かに伝えてくれるのかもしれません。
誰かを思い出した日に。

その気持ちを、そっとお茶に託してみるのも、素敵な時間のように感じます。

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