当店で販売している、通常の煎茶との違いをご紹介します。
[煎茶]藤吉とは?

当店の名を冠した秋冬限定の煎茶。約半年間の熟成期間を経たことで、新茶期にあったフレッシュさはまろやかさとコクに変わり、深い滋味と余韻を感じる”大人”の煎茶に。後味、後香に残る爽やかさは、まさに京都宇治ならではの香味。
- 産地
- 京都府南山城村童仙房、滋賀県信楽町朝宮 京都、滋賀、三重の県境で接し連なる。標高が高く昼夜の寒暖差が大きい煎茶の良産地
- 茶葉の品種
- やぶきた 旨味と渋味のバランスが取れた、日本茶を代表する品種
- 摘採茶期
- 一番茶(2024年5月初旬)
- 摘採方法
- 茶刈機による機械刈り
- 外観
茶葉の形状・色 - 中太円錐形、青み、ほのかな黒み、茶葉表面に艶
製茶と仕上げ
蒸 し
- 浅蒸し(普通蒸し)
宇治では標準の30秒程度の生葉蒸し時間。きちんと青臭みが取れており、茎の中心部分まで蒸しが通っている
揉 み
- 形状揉み
茶葉が細かく破砕せず、中太円錐形に美しく細く縒れている
火入れ
- 普通火入れ
過度な火入れ(焙煎)はせず、お茶そのものの良さを邪魔しない程度に火香(焙煎香)を加えている
合 組(ブレンド)
- あり
味や香りのバランス向上と、数量確保のため
味わいと香り
あわい | ほどほど | しっかり |
旨 味 | ![]() |
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苦渋味 | ![]() |
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甘 味 | ![]() |
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奥行き | ![]() |
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甘味、旨味、苦渋味のバランスが秀逸。
先味:力強く美味しい苦味。
中味:ほのかな甘味、
後味:軽やかな苦渋味と旨味が混ざる爽やかさ

香り
山の煎茶特有の軽快で澄んだ、深い木々を連想する香り。
先香:強さのある青々しさ、
中香:木々の生き生きとした香り、
後香:鋭く長い余韻となる爽やかさ

中村藤吉スタッフおすすめ

淹れ方
80〜90℃のお湯で淹れると、甘味と苦渋味がバランスよく引き出され、柔らかな煎茶の味わいが楽しめる。低い湯温よりも高い方が適している。

ひととき、シーン
朝の目覚めに: 爽やかな香りと程よい渋味が、リフレッシュさせる。午後のリラックスタイムに: 軽やかな甘みとすっきりとした後味。

茶器
シンプルな白系の急須や茶碗が、茶葉や水色の美しさを引き立てる。
[煎茶]藤吉熟成とは?

当店の名を冠した秋冬限定の煎茶。約1年半の熟成期間を経て、よりまろやかさとコクが加わり、さらに強めの火入れをすることで飲みやすさもある”円熟”の煎茶に。
- 産地
- 京都府南山城村童仙房 京都、滋賀、三重の県境に接する、標高が高く昼夜の寒暖差が大きい、煎茶の良産地
- 茶葉の品種
- やぶきた 旨味と渋味のバランスが取れた、日本茶を代表する品種
- 摘採茶期
- 一番茶(2024年5月初旬)
- 摘採方法
- 茶刈機による機械刈り
- 外観
茶葉の形状・色 - 中太円錐形、青黒みとほのかな赤み
製茶と仕上げ
蒸 し
- 浅蒸し(普通蒸し)
宇治では標準の30秒程度の生葉蒸し時間。きちんと青臭みが取れており、茎の中心部分まで蒸しが通っている
揉 み
- 形状揉み
茶葉が細かく破砕せず、中太円錐形に美しく細く縒れている
火入れ
- 普通火入れ
このお茶に入れることができる上限いっぱいの火入れで、苦味を抑えている
合 組(ブレンド)
- あり
味や香りのバランス向上と、数量確保のため
味わいと香り
あわい | ほどほど | しっかり |
旨 味 | ![]() |
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苦渋味 | ![]() |
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---|---|---|---|
甘 味 | ![]() |
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奥行き | ![]() |
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強めの火入れで苦味の少ない味わい。
(先味)ほどよい苦味。
(中味)ほのかな甘味、
(後味)軽やかな苦渋味と旨味が混ざる爽やかさ

香り
長期熟成ならではの落ち着き。
(先香)まろやかな火香/焙煎香、
(中香)熟成を感じる軽やかな木々の香り、
(後香)余韻となる爽やかさと火香

中村藤吉スタッフおすすめ

淹れ方
85℃以上の少し高い湯温で淹れると、火香とまろやかさのバランスが良く、熟成煎茶の味わいが楽しめる。低い湯温よりも高い方が適している。

ひととき、シーン
穏やかな味わいでリラックスしながら一日のスタートを。
午後深みのあるコクを楽しみながらのひと休みに。

茶器
香味がじわりと広がる、土物の急須や茶碗でほっこりと。
[煎茶]藤吉林道畑とは?

当店の名を冠した最上級の品質を誇る秋冬限定の煎茶。新茶期からある分厚い旨味と上品な苦渋味が、約半年間の熟成期間を経たことでまろやかさを伴いながら一体となった。数ある京都宇治の煎茶の中でも出色の香味。
- 産地
- 京都府和束町 京都府内の生産される日本茶の約40%を担う主力産地
- 茶葉の品種
- やぶきた 旨味と渋味のバランスが取れた、日本茶を代表する品種
- 摘採茶期
- 一番茶(2023年4月下旬)「走り」と言われる、一番茶の中でも最も早い時期に摘んだ茶葉
- 摘採方法
- 茶刈機による機械刈り
- 外観
茶葉の形状・色 - 中細円錐形、青み、ほのかな黒み、茶葉表面に光沢、艶
製茶と仕上げ
蒸 し
- 浅蒸し(普通蒸し)
標準よりも短い20秒程度。新芽がごく小さいので、数秒のずれでお茶が台無しになるほど繊細。
揉 み
- 形状揉み
茶葉が細かく破砕せず、中太円錐形で非常に細く伸びやかで美しい形状。
火入れ
- 普通火入れ
新芽が小さく繊細なため、極めて慎重な必要最小限の火入れ。
合 組(ブレンド)
- なし
味、香り、茶葉形状の全ての品質が高いため、シングルオリジンが可能
味わいと香り
あわい | ほどほど | しっかり |
旨 味 | ![]() |
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苦渋味 | ![]() |
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甘 味 | ![]() |
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奥行き | ![]() |
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甘味と旨味が素晴らしい。苦渋味までも美味しさの域に達している。
先味:極めて繊細な美味しい”苦さ”。
中味:分厚い旨味と甘味。
後味:旨味、甘味、苦渋味が一体化したまろやかさ

香り
山の煎茶の清々しさが多様で優雅。香りまでも美味しい。
先香:繊細な清々しさ、
中香:木々の生き生きとした”美味しさのある”香り、
後香:優雅な余韻となる爽やかさ

中村藤吉スタッフおすすめ

淹れ方
80℃で甘味と旨味、90℃では美味しい苦渋味と香気が際立つ。どんな温度で淹れても甘味、旨味、苦渋味、香りが異なる味わいでバランスされている。

ひととき、シーン
繊細で奥深い味わいが心を落ち着かせ、静かに自分と向き合うひとときを。食後の余韻を楽しむ時にも。

茶器
白磁の茶器で、茶葉の澄んだ水色と繊細な味わいを楽しむ。
[煎茶]藤吉と通常の煎茶との違い
甘味
甘ったるさがない、すっきりとした甘味。品良く、精緻さを伴う。程よく舌に残り、最適なタイミングで消える。
旨味
ベタつきがない。透明感がありながらも、コクを伴う。甘味や苦渋味との絶妙なバランス。
苦渋味
がっしりとした野性味に溢れる。爆発的に広がり、瞬間的に消える。嫌みのない上品さ。
香り
森の中のような複雑さがあり、深さ、清々しさ、高貴さが混ざり合っている。思わず「ほー」と言ってしまう香り。
色味
太く、ごつごつとして、荒々しい。細くないので、見た目が悪いと感じる場合がある。
水色
冴えのある濃い山吹色。時に赤みもある。青みがかった緑色はほとんどない。
おすすめの淹れ方
※2煎目以降は、お湯を注いだあと、待たずに注ぎ分ける
苦味を効かせる
※2煎目以降は、お湯を注いだあと、待たずに注ぎ分ける
