皆さま、こんにちは😊オンラインスタッフのケコです。
11月になると、ふと「ありがとう」という言葉が胸の奥であたたかく揺れはじめるような気がします。
一年の終わりがゆっくりと近づき、
日々の忙しさに追われて見えなくなっていた気持ちが、
静かに輪郭を取り戻していく季節。
そんなときにこそ、お茶を淹れる時間が
優しく寄り添ってくれることがあります。
お茶がくれる “ひと呼吸”
お湯を沸かし、茶葉を計り、
静かに急須へと落とし入れる。
たったそれだけの所作なのに、
胸の奥にたまっていた何かがふっとほどける瞬間があります。
お茶を淹れるという行為は、
自分自身のために「時間を整える」ことでもあるのだと思います。
誰かのために淹れる一杯は、言葉よりもあたたかい
「お疲れさま」
「ありがとう」
「ゆっくりしてね」
そんな想いを、そのまま言葉にするのは少し照れくさいときでも、
湯気のたつ一杯のお茶なら、自然と気持ちを運んでくれる。
カップをそっと差し出す仕草そのものが、
やわらかなメッセージになるのです。
たとえば、いつも家族のために動いてくれる誰かへ。
たとえば、離れて暮らす人をふと思い出したとき。
「この一杯で、少しでもほっとしてほしいな」
そんな願いが、湯気といっしょに立ちのぼっていきます。
“感謝の時間” は特別でなくていい
高価なお茶である必要も、難しい淹れ方をする必要もありません。
その日、自分が「これを飲みたいな」と思ったお茶を、丁寧に淹れるだけで十分。
香りの立ち方、手に触れる湯のみの温度、口に含んだときのやわらかな余韻。
そのすべてが、自分をふわりと包み込んでくれる。
そして、誰かにその一杯を淹れるとき、感謝の気持ちは、言葉以上に静かに届いていきます。
ありがとうを淹れる季節に
気づけば今年も残りわずか。
「よくがんばったね」
「いつもありがとう」
「また来年もよろしくね」
11月は、そんな言葉を少しずつ心の中で整えていく季節のように思います。
どうか皆さまの毎日に、ゆっくりとお茶を淹れる時間がありますように。
そしてその一杯が、あなた自身や、大切な誰かの心にそっと温もりを届けてくれますように。
