皆さま、こんにちは😊オンラインスタッフのケコです。
気温が下がり、湯気の立つ一杯が恋しくなる季節。
そんな時期になると、「今年はどのお茶にしようかな?」と、
お客様の間でも“マイ定番茶”探しのお声をよく耳にします。
中村藤吉本店には、秋冬限定で
藤吉(Tokichi)・藤吉 熟成(Tokichi-Jyukusei)・林道畑(Rindobata)
という、個性の異なる三種の煎茶があります。
同じ“煎茶”でありながら、香りも味わいも後口もまったく違う。
今日はこの三つの魅力をご紹介しながら、
皆さまがご自身の「定番茶」を見つけるお手伝いができればと思います。
① 藤吉(Tokichi)──昔ながらの“力強い煎茶”を楽しむ方へ
藤吉は、覆いをせず自然の光のもとで育てられた 露地栽培の煎茶。
特に京都・南山城村から滋賀県・朝宮に続く標高の高い山あいの産地で育った茶葉を使っています。
この地域の煎茶は、
✔ 後味のキレが抜群
✔ 苦渋味が力強く、それでいて上品
✔ しっかりとした“煎茶らしい清涼感”が立ち上る
という特徴を持っています。
急須の蓋を開けた瞬間のあの香り――
青々しさではなく、“凛とした清涼感”。
これこそが藤吉の真骨頂です。
味の濃さ、コクの深さは、ワインで例えるなら フルボディ。
しっかりとした煎茶をお探しの方には、まず藤吉をおすすめします。
② 藤吉 熟成(Tokichi-Jyukusei)──柔らかさと円熟味を好む方へ
熟成は、藤吉をさらに 一年間じっくりと寝かせた煎茶。
元々の藤吉の力強い個性を受け継ぎつつ、時が経つことで味の角がほどけ、まろやかさが増しています。
✔ 甘味と旨味がさらに調和
✔ 火入れをやや強めることで、より飲みやすい
✔ 苦味の輪郭もやわらぎ、“円熟”そのものの味わい
藤吉よりもふっくらとした深みがあり、
秋冬の静かな時間にふさわしい一杯です。
「煎茶の渋みは好きだけれど、もっと丸みがある方がいい」
そんな方に、とてもよく寄り添ってくれます。
③ 林道畑(Rindobata)──旨味も、煎茶らしさも欲しい方へ
林道畑は、藤吉をベースにしながら摘採前に数日だけ覆いをかぶせて育てた煎茶です。
(“覆い香”を強くつけず、旨味を上品に引き出す仕立て。)
✔ 露地栽培の清々しさ
✔ ほんのり足された旨味と甘味
✔ 落ち着きのあるやわらかい余韻
覆い茶は甘味が強く出ることがありますが、林道畑はあくまで“煎茶の延長線”。
煎茶本来の爽やかさを失うことなく、旨味の層がひとつ加わったような贅沢さがあります。
秋冬に向けて半年熟成されたことで、香味がひとつに溶け合ったような一体感も生まれています。
名前の“林道畑”は実際の圃場のあだ名で、「林の道の横にある畑」という意味。
その土地が生む香味を、そのまま感じるかのような一杯です。
🌱 あなたはどれ派?“定番茶診断”
▼ 爽やかさ × 力強さを楽しみたい → 藤吉派
「キリっとした煎茶が飲みたい方」「熱湯でもおいしいお茶を求める方」
▼ まろやかさ × 深い余韻 → 熟成派
「苦味を柔らかく受け止めたい」「落ち着いた味をゆっくり楽しみたい」
▼ 旨味 × 煎茶らしさ → 林道畑派
「玉露のような旨味も、煎茶らしさも欲しい」「食事にも甘味にも合わせたい」
🍃 どれも“京都宇治の秋冬”を感じるための一杯
三種はどれも、
秋冬限定で、中村藤吉本店の名を冠した特別な煎茶です。
同じ“藤吉シリーズ”でありながら
・畑の違い
・育て方の違い
・熟成の違い
が香りや余韻に大きく表れます。
その違いを楽しむ時間こそ、
日本茶ならではの豊かな世界。
今年のあなたの “定番茶” は、どれになりそうでしょうか?
ぜひ、季節の移ろいとともに、じっくりお楽しみください。
