器とお茶の、冬じたく。
皆さま、こんにちは😊オンラインスタッフのケコです。
木々の葉が静かに色づき、風が少し冷たく感じられる季節。
ふと手に取るお茶の器も、いつのまにか変わっていませんか?
軽やかなガラスや白磁の器から、
土のあたたかみを感じる器へと。
お茶時間の“冬じたく”は、そんなところから始まります。
器が変わると、お茶の味が変わる
不思議なもので、同じお茶でも、
器を替えるだけでまったく違う表情を見せてくれます。
少し厚みのある湯呑みは、指先にやわらかな温もりを残し、
お茶の香りをゆっくりと引き出してくれる。
ざらりとした質感の土の器は、
焙じ茶や熟成茶の香ばしさをより深く引き立てます。
器を選ぶという行為は、
お茶を“どう味わいたいか”を選ぶことでもあるのです。
急須の注ぎ口を磨き、
湯冷ましの底の水あとを拭く。
そんな小さな所作のひとつひとつが、
心の中の“曇り”を静かに取りのぞいてくれるように思います。
お茶を淹れることは、誰かのためでも、自分のためでも、
日々の中で「今」を丁寧に扱う時間。
道具を整えるということは、
その時間を大切にする、ということなのかもしれません。
冬のお茶時間のすすめ
寒さを感じる夜には、湯気が立ちのぼる焙じ茶を。
休日の朝には、少し低めの温度で丁寧に淹れた煎茶を。
そして心を鎮めたいときには、抹茶を点てて、ゆっくりと茶筅を動かす。
それぞれの瞬間に寄り添う器を選び、その日の気持ちをお茶で映す。
それぞれ小さな冬が、心に温かな余白を生み出してくれます。
“冬じたく”とは、あたたかさを迎える準備
冬じたくとは、寒さを防ぐための支度ではなく、“あたたかさを迎える”ための準備。
湯を注ぐ音、器の手ざわり、茶の香り
そのすべてが、季節とともに心を包み込んでくれます。
今この瞬間を静かに受け入れるように、お茶と器を整える時間を過ごしてみてください。
