6/5 静かに満ちていく季節。芒種の頃のお茶の時間。

静かに満ちていく季節。芒種の頃のお茶の時間。
こんにちは、オンラインスタッフのケコです😊

6月のはじまり、
二十四節気では「芒種(ぼうしゅ)」と呼ばれる季節に入ります。

“芒(のぎ)”とは、稲や麦などの穂先のこと。
田植えの目安にもなるこの時期は、梅雨の入り口でもあり、
空の色も空気の匂いも、少しずつ変わっていくのを感じます。

🌧 雨音のそばで、湯を沸かす
梅雨と聞くと、なんだか少し憂うつに思う方も多いかもしれません。
でも実は、お茶にとっては“とてもよく似合う季節”なのです。

しとしとと続く雨の音。
急がずに過ごす静かな午後。
いつもより少し長めにお湯を沸かし、
ゆっくりと茶葉がひらくのを待つ時間は、まさに梅雨の贈りもの。

🍵 ほんのりと、深みを増すお茶たち
春に摘まれた茶葉たちは、季節の移ろいとともに、
その香りや旨みを少しずつ落ち着かせていきます。

新茶の若々しさは、いつの間にか柔らかくなり、
まるで熟していく果実のように、
まろやかでやさしい味わいへと変わっていきます。

お茶もまた、「時間」という調味料で育つものなのですね。

☔️ 芒種の頃、どんなお茶を淹れましょうか?
晴れた日は、冷たくした煎茶でさっぱりと。
雨の日には、あたたかい玉露でほっとひと息。

この時期におすすめなのは、
ほんの少し深みが出てきた“新茶の余韻”を味わうこと。

口にふくんだときの静けさ。
飲み終えたあとに残る、ほのかな甘み。

そんな「静かなおいしさ」が、今の季節にはよく似合います。

雨音のそばで、お茶をひとつ
芒種の頃は、気づかないうちに心も忙しくなりがちな時期。
そんな日々のなかで、ひと呼吸おける時間があったなら。
お茶は、きっとそのきっかけになってくれます。

この季節の空気とともに、
やわらかな一杯を楽しんでいただけますように。

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