今日、お茶を淹れる理由。
皆さま、こんにちは☺️
オンラインスタッフのケコです。
10月1日は、「日本茶の日」。
毎年この日を迎えると、あらためて思うことがあります。
私たちは、どうして今日もお茶を淹れるのでしょう。
喉が渇いたから。
ほっと一息つきたいから。
誰かと一緒に過ごす時間があるから。
理由は人それぞれです。
でも、お茶は不思議な飲みものだと思います。
同じ一杯でも、飲む人や、その日の気持ちによって、まったく違う時間をつくってくれるからです。
忙しい朝。
急須に茶葉を入れ、お湯を注ぐ。
立ちのぼる香りを感じながら、一日の始まりを迎える。
仕事の合間には、湯呑みを両手で包み込み、少しだけ肩の力を抜く。
夕暮れには、家族と食卓を囲みながら、何気ない会話とともにお茶を飲む。
どれも特別なことではありません。
お茶はそんな何気ない時間を、少しだけ豊かにしてくれるように思います。
中村藤吉本店は、安政元年(1854年)に京都・宇治で創業しました。
170年以上ものあいだ、お茶と向き合い続けてきましたが、時代が変わっても変わらないことがあります。
それは、お茶は「飲みもの」である前に、「時間」を届けるものだということです。
おいしい一杯を淹れるためには、茶葉を育てる人がいます。
茶葉を見極める茶師がいます。
火入れを行う人がいます。
そして、その一杯を淹れる人がいます。
たくさんの手が重なって、ようやく一杯のお茶になります。
だから私たちは、お茶そのものだけでなく、その一杯が生まれる時間も大切にしたいと思っています。
「日本茶の日」は、お茶の歴史を振り返る日でもあります。
でも私にとっては、それ以上に「今日、お茶を淹れる理由」を考える日です。
急いで飲む日もあれば、ゆっくり味わう日もあります。
一人で飲む日もあれば、誰かと囲む日もあります。
そのどれもが、お茶の時間です。
毎日同じように見えても、今日のお茶は今日だけの一杯。
今日という日にお茶を淹れる意味があるのだと思います。
日本茶の日。
もし今日は少しだけ時間がありましたら、いつもよりゆっくりお茶を淹れてみませんか。
お気に入りの急須で。
お気に入りの湯呑みで。
気軽にティーバッグでも。
淹れ方は違っても、お茶を楽しみたいという気持ちは変わりません。
今日という日が、皆さまにとって心ほどける一杯になりますように。
そして、その一杯が、また明日へつながる時間になりますように。

