お茶との暮らし

    音楽とほうじ茶と、夕暮れのひととき。

    日が少しずつ傾いて、窓の外がオレンジから群青へとゆっくり色を変えていく頃。 家の中にも、自然と静けさが降りてきて、自分の呼吸や気持ちが、ふと「今ここ」に戻ってくるような感覚。 小さなスピーカーから聞こえる、どこか懐かしく心を穏やかにしてくれるブルースが。鍵盤のひとつひとつが、夕暮れの空気にとけていくようで、やさしく、でもどこか深い余韻を残してくれます。 忙しい夕方にもバタバタしすぎず、心にひとつ余白をつくってくれるような音楽です。 おともには、いつもより香りを立たせたくきほうじ茶を。 小皿に茶葉をのせて、電子レンジで数秒あたためて。ほうじ茶ならではの、甘くて香ばしい香りがふわっと立ちのぼり、まるで本店の暖簾をくぐった時に体験する、ほうじ茶の香りのよう。 そのあたためた茶葉で淹れる一杯は、まるで夕方の光を飲んでいるような、やさしくて落ち着く味。 音楽とお茶。どちらも、目に見えないけれど、「今を整える力」を持っているなあ…と、私はいつも感じています。

    玉露とは?

    皆様、こんにちは😊 オンラインスタッフのケコです。今日は、玉露(ぎょくろ)についてケコ独断の熱量を込めてお伝えしたいと思います。 玉露は、ただの“高級茶”ではない「玉露」と聞いて、どんなイメージを持たれますか?“高級”“甘い”“特別なときに飲むもの”・・・。 もちろんそれも正しいのですが、本質はもっと奥にあります。 玉露は、「静寂の美」を体現する茶だと思っています。飲む人の心の深いところに、じんわりと染み渡る強い力を持っています。 覆い下という“光を奪う技術”玉露は、「覆い下茶」と呼ばれる製法で育てられます。収穫の約20日前から、茶畑に覆いをかけ、日光を遮ります。 本来、植物にとって光は大切なもの。それをあえて遮るというのは、極めて逆説的。遮ることによって、カテキンが抑えられ、旨味のもとであるテアニンが多く残るのです。光を奪い、影で育てる。まるで茶葉を“静かに熟成”させるようなこの工程が、玉露独自の深みを生み出しています。 火入れと仕上げの繊細さ摘んだ茶葉は、蒸し・揉み・乾燥を経て仕上げられますが、玉露はとりわけ火入れ(仕上げ乾燥)の加減が繊細です。強すぎれば香気が飛び、弱すぎれば青臭さが残る──この微細なバランス感覚こそ、職人の腕の見せどころ。玉露は、火入れの香りよりも“葉そのものの滋味”を前面に出すため、控えめで柔らかな仕上げが好まれます。 玉露の魅力は、なんといっても“旨味”です。でも、そもそも旨味って何でしょう?甘さとも塩味とも違う、不思議な味覚。旨味の正体は、アミノ酸のひとつであるテアニンやグルタミン酸。玉露は、これらが豊富に含まれていることで、舌に乗せた瞬間、とろりとした感触とともに、じんわりと広がる甘みとコク。という、他のお茶では味わえない体験を生み出します。人によっては、出汁と感じる人も。 一煎目は沈黙。二煎目で語り出す。三煎目は余韻。 玉露は、淹れるごとに味を変え、まるで飲み手との対話を楽しんでいるかのようです。玉露を選ぶということは、「余白」を選ぶこと 玉露は、効率的に飲むお茶ではありません。急いでいるときには向きませんし、喉の渇きを潤すものでもありません。静かに、丁寧に、お茶と向き合う時間を与えてくれます。 忙しさの中で、自分に「余白」や「間(ま)」を与えるということ。 玉露を選ぶということは、時間と手間と味わいに、深く関わりたいと思う自分自身を選ぶということなのかもしれません。 「玉露とは?」は、単に茶の分類では語りきれません。それは、「味わうということ」「豊かさとは何か」「静けさに身をゆだねるとは」──そんな問いとつながっているように感じます。 もしまだ玉露を飲んだことがない方がいたら、ぜひ一度、ゆっくりとお湯を冷ましながら、茶葉と向き合ってみてください。 そこには、静かだけれど確かな感動が、きっとあります🍃

    海外の方へ、静けさを贈る

    皆様、こんにちは😊オンラインスタッフのケコです。 「MATCHA」という言葉が、世界中で通じるようになって、もう何年も経ちます。 抹茶スイーツ、抹茶ラテ、抹茶アイス…“日本の味”として、多くの人に親しまれる存在になりました。 でも、いま私が心の中でそっと紹介したいのは──玉露というお茶のこと。 海外では、抹茶ほど知られてはいないけれど、魅力をもったお茶です。味の強さではなく、余韻で心を動かす。 それはまるで、大きな声ではなく、小さな気づきをくれるような存在です。 海外の方に贈るギフトって、「日本らしさ」や「上質さ」が求められることが多いですよね。 そんなときに、玉露はとても強い存在感を持っていると思います。 ✔ 見た目が美しい✔ 香りが静かで上品✔ 「淹れる体験」そのものが贅沢 そして何より、“説明したくなる余白”があるんです。 たとえばお渡しするときに、こんなふうに言えるんです。 「これは、静かな時間を楽しむためのお茶です」「お湯を冷まして、ゆっくり淹れてみてください」「味というより、“間(ま)”を味わうお茶かもしれません」 玉露には、誰かと気持ちを共有したくなる“物語”がある。 だから、ギフトとしても強い。そう思うんです。 ぜひ一度、海外への贈りものに「玉露」を選んでみてください。きっとそれは、“日本の静けさ”を手渡すような体験になります🍃  

    雨の日に、音を楽しむ。水琴窟(すいきんくつ)のひととき

      みなさま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 雨の音が、心を静かにしてくれる日がありますよね。そんな日に、そっと耳をすませたくなる場所があります✨それが、「水琴窟(すいきんくつ)」。 水琴窟は、日本庭園にある静かな音の仕掛け。手水鉢の下に、伏せて埋められた水瓶。そこに水が滴り落ちると、空洞の中で音が反響し、まるで琴のような澄んだ音が響きます。 それはとてもかすかで、気を抜いていたら聞き逃してしまいそうなほどの、小さな音。 でもその音に気づいたとき、人は自然と、立ち止まり、耳を澄まし、静かになるのです。 雨の日にしか出会えない楽しみ晴れの日もいいけれど、雨の日にこそ「水の音」が心に届くことがあります。 雨に濡れた石。にじむような苔の緑。そして、水琴窟から聞こえる、ぽとり… ぽとり…という音。 “余白”や“間”の美しさを感じる、そんな時間。 みなさまも、ぜひ水琴窟のあるお寺や庭園に立ち寄ってみてください。耳を澄ませた人だけに届く、静かな音の贈りものがそこにあります。

    静かな午後に、読書と抹茶ラテを。

    みなさま、こんにちは😊オンラインスタッフのケコです( ´∀`) 今日は、「お茶のある時間」をちょっとだけ豊かにするご提案を🌿 今は、二十四節気でいう「穀雨(こくう)」のころ。やわらかな雨が土を潤し、田畑に命が芽吹いていく…そんな春の終わりと初夏の入り口にあたる時期です。 風はまだ少し冷たくても、窓から入る光はどこかまろやかで、緑の気配がふっと部屋の中にも入り込んできます。 こんな午後は、時間の流れがほんの少し、ゆっくりになる気がします。 ソファに座り私はいつもより静かな気持ちで本を開いて、お気に入りの黒糖抹茶ラテを添えています。 湯気の向こうにふわりと広がる抹茶の香り、ふっと甘く漂う黒糖の気配。ページをめくる指先にも、お茶のぬくもりが残ります。 カーテンがやさしく揺れる音、遠くで鳥が鳴く声、そしてカップを置く、ほんの小さな音。 すべてが、読書の世界と静かに響き合って、私の「お茶時間」になります。 忙しい日々の中でも、ほんの15分だけでも、こういう時間があると、心がふっとほぐれる気がします。

    母の日。世界のギフト文化とともに

    みなさま、こんにちは😊オンラインスタッフのケコです。 来月は母の日ですね。 身につけるものやチョコレートだけが母の日の贈りものじゃない。「ありがとう」の気持ちを、静かな時間とともに贈る。そんな選択肢に、抹茶はいかがでしょうか? 今回は、世界中の“母の日”に触れながら、おすすめのギフトをご紹介します。 世界の母の日とギフト文化 日本では?5月の第2日曜日が母の日。カーネーションとともに、近年はお茶や和菓子のギフトが増えています。「健康を気づかう」「ほっとする時間をプレゼントする」という想いが込められているからです。 アメリカ・カナダでは?こちらも5月第2日曜日。レストランでの食事や、花束、メッセージカードが主流。ですが最近は“体験”や“癒し”のギフトが人気なようです。そこに日本茶を使ったギフトはぴったり✨家でゆったりと過ごす時間は、ちょっとした贅沢ですよね。 中東やアジア(UAE・シンガポールなど)では?国によって時期は異なりますが、母親への感謝を表す風習は強く根付いています。近年では、日本文化やヘルシーな食品への関心が高く、抹茶や和のスイーツが「高級感のある贈り物」として喜ばれる傾向にあります。   おすすめの母の日ギフト tea blossom box 2025[A] 京都のフラワーショップ、studio2065×中村藤吉本店とのコラボ。華やかなBOXフラワーに、オンラインストアでは取り扱いしていない、『ビスカン紅』。ゆっくりと時間を過ごして欲しい思いを込めて、抹茶を点てる道具一式も。いろいろな抹茶のスウィーツも入った楽しいギフト 毎日がんばるお母さんに贈りたいのは、「なにもない時間」と「ほっとひと息」のごほうび。 抹茶のやさしい香りと一緒に、あなたの「ありがとう」が届きますように。

    春、宇治川のほとりで。さくらまつり。

    こんにちは、オンラインスタッフのケコです😊京都・宇治では、毎年4月に「宇治川さくらまつり」が開催されます。2025年は、4月5日(土)と6日(日)の2日間。 宇治川沿いの美しい桜並木を眺めながら、炭山焼の器や屋台グルメを楽しめる、春の恒例イベントです。 私も毎年訪れていて、今年も明日、会場へ足を運ぶ予定です🌸今日はそのご案内と、イベントの楽しみ方をご紹介します。   「宇治川さくらまつり」は、京都府立宇治公園中の島、そして宇治市観光センター周辺で行われる、春の風物詩です。 毎年多くの方が訪れ、川沿いの桜並木を歩きながら、ゆったりとした時間を楽しむことができます。 イベントでは、こんな楽しみ方ができます👇宇治川沿いの絶景お花見スポット地元・炭山焼の器やクラフト作品の販売串団子やたこ焼きなど、屋台グルメも満載 明日の訪問で、私が特に楽しみにしているのが… 毎年立ち寄る、お気に入りの炭山の窯元さん風に舞う花びらと宇治川の音が合わさる“静かな瞬間”屋台でいただく、ほかほかの和スイーツ! また、今年はどんな桜の表情が見られるのかも、とっても楽しみです🌸天気がよければ、抹茶スイーツを片手にベンチで一息…なんていう贅沢なひとときも味わいたいなと思っています。 宇治の春は本当に特別です。みなさまにいつか実際にこの場所で桜を見てほしいですが、「春の気配」だけでもお届けできたら…と思っています。 来年の春、会えますように🌸

    茶摘みの季節、香り広がる新茶のご案内🍃

    みなさま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです😊春の訪れとともに、待ちに待った新茶の季節がやってきました🎉子供の頃はこの時期になると茶摘という歌を無意識ながらに歌っていました♪そうです!あれです!『夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が茂る・・・』 初夏に見られる茶摘みの光景を歌った歌。とはっきりと認識したのは無意識に歌わなくなった頃。 日本茶に携わるお仕事をするようになってから毎年気付くと歌っています(〃ω〃)よほど楽しみなんやね。と、よく言われます✨ 中村藤吉オンラインストアでは、ひと足先に新茶のご予約を開始しております。新茶の魅力とは? 新茶の最大の魅力は、何といっても若々しくみずみずしい香り🍃冬の間に蓄えられた養分が、初夏の日差しを浴びて育った新芽に凝縮され、爽やかな若葉の香りとともに、まろやかな甘味と旨味が広がります。この時期にしか味わえない旬の風味。ぜひみなさまにもお楽しみいただきたいです。 新茶の種類と特徴 当店では、品質の異なる2種類の新茶をご用意しております。 新茶[松]最上級の新茶で、若い芽だけを使用しています。口に含んだ瞬間に「ミル芽香(みるめか)」が広がり、煎茶独特の旨味と甘味がしっかりと感じられます。急須で丁寧に淹れていただくことで、その魅力を存分にお楽しみいただけます。 新茶[竹]新茶ならではの爽やかな香りと、バランスの良い味わいが特徴です。ティーバッグタイプもご用意しておりますので、手軽に新茶を楽しみたい方におすすめです。 新茶のご予約について 新茶のご予約は、4月30日(水)まで承っております。お届けは5月中旬頃を予定しておりますが、天候や収穫状況により前後する可能性がございます。この季節だけの特別な味わいを、ぜひご自宅でお楽しみください。ご予約や商品詳細については、こちらからご確認いただけます。 新茶とともに、心豊かなひとときをお過ごしいただけますように🍵